当院臨床工学部の渡辺弦輝君、堀川麻衣子さん、当科山本泉講師の研究論文「Application of double filtration plasmapheresis to cynomolgus monkeys: surgical techniques and a pilot study of pig fetal kidney transplantation」 が、英文科学誌 ACTA CIRÚRGICA BRASILEIRAに掲載されました!
今回、当院臨床工学部技師の渡辺弦輝君、堀川麻衣子さん、当科山本泉講師らは、同大学腎臓・高血圧内科学講座 横尾隆教授及び同大学腎臓再生医学講座 小林英司教授の指導のもと、住友ファーマと共同で、ブタ胎児腎臓をカニクイザルに移植するためのDFPP(二重濾過血漿交換療法)および外科手技を確立しました。
【研究の概要】
腎臓の異種移植を実用的に成功させるには、現在ヒト腎移植で用いられているレベルの免疫抑制剤を用いて腎移植片を得る必要があります。先行研究では、移植成立のためにドナー特異的抗体(DSA)を血漿交換によって除去する必要性が示されています。ヒト腎移植では、DSA除去のためにDFPPが用いられますが、小型動物モデルにおけるDFPPは未だ十分に確立されていないのが現状です。
本研究では、当院で実際に使用しているヒト腎移植の免疫抑制剤プロトコールに従ってDFPPを実施し、その効果を胎児ブタ腎のカニクイザル(Cynomolgus monkey)への移植において評価しています。
論文はこちらからご覧いただけます。(外部サイトにリンクします)
附属病院臨床工学部では、小児腎代替療法領域においても、安定的に安心・安全な医療を提供しています。本研究では、その高い技術力を世界に発信することができました。
素晴らしい快挙、おめでとうございます!
心よりお祝い申し上げますとともに、今後のさらなるご活躍を期待しております。