当院臨床工学部の渡辺弦輝君、当科山本泉講師らのリサーチレター
「A Utility of Volume Expander Plasma in Nonhuman Primate Transplantation Models」
が、国際移植学会のOfficial JournalであるTransplantation DirectにLetter to the Editorとして掲載されました!
カニクイザル(Macaca fascicularis)はヒトに近い免疫学的特性を持つため、免疫抑制薬の評価に有用ですが、体格が小さいことから、出血や体液変動に極めて脆弱です。著者らは、ブタ胎仔腎をカニクイザルへ移植する異種移植プロトコールにおいて、血漿交換時の代替液として6%ヒドロキシエチルスターチ(Voluven)を使用することで、体重3〜9 kg程の個体であっても血行動態の安定化に寄与し、凝固因子の喪失や腎障害が認められないことを報告してきました(既報はこちら)。
この知見から、 小型霊長類モデルの手術安全性向上のために、Voluvenの使用が手術関連合併症だけでなく、輸血関連合併症のリスク低減に寄与しうるのではないかと提案しています。本報は、非ヒト霊長類移植研究における新たな周術期管理戦略の一助となる内容であることが評価されました。
論文はこちらからご覧いただけます。(外部サイトにリンクします)。
素晴らしい快挙、おめでとうございます!
心よりお祝い申し上げますとともに、今後のさらなるご活躍を期待しております。


 
 