2023年6月21日更新
当科 川邊万佑子先生、黒田敬史先生による
「腎移植患者におけるコロナワクチン3回目接種によるブースター効果」
に関する研究成果が 米国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました!
SARS-CoV-2 mRNAワクチンの腎移植患者の抗体獲得率は一般に不良ですが、今回日本人腎移植患者を対象として、2回目の接種(D2)から6カ月後に接種した3回目(D3)のブースター効果を検討しています。
腎移植患者82名において、D3投与1ヵ月後および3ヵ月後の抗スパイク(抗S)抗体価は、1523.6 AU/mL (IQR 28.4–5612.2) 、1775.4 AU/mL (IQR 52.6–4066.3)であり、cut-off値を ≥ 50.0 AU/mLとしたとき、抗体獲得率は74.7%および76%でした。
抗体を獲得できない因子をロジスティック回帰モデルで評価したところ、ミコフェノール酸の投与量、移植後の期間、ヘモグロビン、リンパ球数が関連していました。
腎移植患者では約20%の方で抗体価が陰性のままでした。現在COVID-19が増加傾向です。腎移植患者のCOVID-19は、ひきつづき注意が必要です。
リンクはこちらです。https://doi.org/10.1038/s41598-023-36998-1
是非ご覧ください!
川邊先生、黒田先生おめでとうございます!